休日の朝は目覚ましは要らない!

スマホが勝手に

幸いなことに僕は今も嫁さんと一緒のベッドで寝てる。寝かせてもらっている。先週の土曜日の朝だった。リビングに置いてあったスマホの目覚ましが朝方になっているのはなんとなく覚えていた。横に寝ていた嫁さんが起きあがって少し大きな足音を響かせて音を消しにいったのも寝起きの僕の記憶のなかにかすかに残っていた。恐らく8時少し前だったんだろう。僕はそのスマホの目覚まし音に影響を受けることなく静かに眠れていた。

カーテンを透かして少し明るい日差しが差し込んでいるのがわかる。「起きようかなぁ」と少し迷いながらもこれ以上寝ると後でまた後悔するしと思いつつもダラダラと布団の中居ながらも、すでに横に嫁さんがいないことは認識していた。それから10分も経たずに僕は起きてリビングに向かった。

テーブルに座ってテレビを観ることもなくスマホをチェックしている嫁さんに向かって小さく「おはよう」と声をかけた。すると「なんで休みの日に目覚ましかけるんよ」「ほんま腹たつはっ」とおはようの返事もなく目が険しく光っている。
「へっ?」「かけてないで」
「8時前に鳴ってたやんけ」
「目覚ましかけてないけどなぁ」と小声で抵抗しながらトイレへ向かう僕の背中越しに「3回目やろ」と聞こえてきた。
「あぁきっとポケットの中で何かの拍子にセットされちゃったんだろうな」トイレの中でそう思った。確かに前にも同じことがあったことは覚えている。トイレを出てリビングに戻ると「ゆっくり寝ようと思ってたのに8時前に起こされて最悪やわ、んま、どうしてくれるんよ」怒り依然治らずだ。こんな時は無駄に説明して抵抗するのは逆効果だ。ただひたすらに声のトーンを変えて「ごめんよ」を繰り返すに限る。そんな休日の朝でした。