嫁さんの携帯には赤い通知バッジがいっぱい
僕は嫁さんに携帯を常にオープンにしている。それは結婚当時からずっと変わらない。帰宅するとリビングのテーブルに無造作に置きっぱなしにするし「ラインンン」とメッセージが届いても手が離せない時には「誰やろ?ちょっと見てくれへん?」そして嫁さんに内容を読み上げてもらって返事を返してもらうこともある。当然、iPhoneのパスコードもお互いに知ってるし各種アプリやWiFiなどのID、パスワードも知っている。嫁さんはITにはとんと弱くすぐに「わかれへん、やって」と僕に何でも丸投げ状態だ。こんな風にお互いに携帯を見る環境にあるのだけれどそれの使い方まったく相いれない。嫁さんの携帯で一番信じられないのはメールやアプリの新着通知の赤丸バッジがやたらといっぱい残っている点だ。メールのアイコンの端に10以上の数字で新着を教えてくれている。メールだけはない。ホーム画面上の複数のアプリに赤丸のバッジがついているのだ。僕からすると「ありえない」ひとつでもホーム画面にバッジがあるとそれを消し去らないと気持ちが収まらない。たまにメールは読み込みのタイミングとメールを開いたタイミングのずれで読んだのにバッジが残っていたりする。意地になって携帯のキャッシュをクリアしたりそれでも消えない時は携帯の電源自体をリセットしたりしている。嫁さんに聞いたことがある。
「赤い通知、気になれへんの?」
「ぜんぜん」
「あ、そ、」
そんな嫁さんと僕だけどなぜかスマホとは言わずにずっと携帯と言っている。