定期連絡

今、会社着いたでぇ

実は僕は結構「マメ」だ。マメに奥さんにメールというかラインで状況を連絡をいれている。毎朝、家を出て会社につくと「会社着いたでぇ」とラインする。お昼にはお弁当を食べる前には必ず「いただきます」そして食べ終わったら「ご馳走様でしたぁ〜今日の卵焼きは味が薄かったでぇ〜」と、こんな感じで必ず、情況に応じて都度ラインを入れる。それは嫁さんが付き合い始めた頃に言った「今、何をしているのかずっと知っていたい」という気持ちに応じるためにその頃から続けているちょっとした愛の証だ。

でも、僕の嫁さんは連絡をいいタイミングで切ってくれないところがある。一度、連絡をし始めるとなかなか自分からは「おしまい」とならないのだ。ラインの最後にちょっとした質問というか返事を求める内容が送られてくる。それは付き合っていた頃の夜中の長電話と同じでなかなか電話を切ろうとしないのだ。長電話の中で少し疲れてきてこの話題でそろそろ終わるなぁ〜と思っていると次の話題に話を変えて返事を求めてくる。ずっと繋がっていたいという気持ちがありありとわかるんだけれども、正直眠い。それと同じように一度、ラインが始まるとなかなか切れ目が出来なくなる。

こっちは仕事中なんだけどと思いながら既読スルーには出来ないし、ちこっと返信する。と、暫くしてまた次のラインが「ピコン」となる。iPhoneの通知メッセージで既読にならないようにラインの内容を確認して返信をしないでいる。そして仕事で忙しい雰囲気をだしつつテキスト&絵文字なしで返信する。

寂しがりやなんだと思う。そのくせ頑固で意地っ張りなんです。弱いくせに強がりで、まぁ仕方ないです。僕が大好きなそんな嫁さんです。

ショッピング

ショッピングは魔法の薬か?

今、思い返すと昨夜からどこか機嫌が良かったもんなぁ〜 🙂 夕方、少し早めに帰宅すると声のトーンが違っていた。ほんの少しだけどいつもとはトーンが高い。何か話しかけたそうな雰囲気を夕食の支度をする背中から感じる。今日はお友達の運転する車で郊外のアウトレットに買い物に行ってきたのだった。鼻歌でも歌い出しそうなくらい、すこぶる機嫌がいい。テーブルに食器を並べる姿も楽しそうだ。僕は極力じゃまをしないようにテーブルにはつかず、リビングの方のソファーでそれを見ている。何も手伝わなくても怒られない。出来上がった料理がテンポよくテーブルに並んでいく、僕は何もしなくていいようだ。

「はい、おっけ」ニコニコしながら呼ばれてテーブルの椅子に座る。平日のビールはやめているが、「飲もうか?」と言っても今日の嫁さんなら「しゃーないな」と言って冷蔵庫から出してきてくれそうだ、けど、言わない。聞いてもいないのに昼間行ったアウトレットのことや、友達が運転する車のこと、ちょっと途中渋滞したことなど次から次に話してくれた。何かブランドもののバックとか服を買ってきたわけじゃない。仲のいいお友達とショッピングしてランチをしてちょっとした買い物でとても楽しかったようだ。とっても平和な平日の一日でした 🙂

結婚記念日は大切です。

近づいてく、近づいてくぅ♪

来週、○○回目の結婚記念日がやってくる。Deams come true が歌う「決戦は金曜日」の歌詞にある「近づいてくぅ~近づいてくぅ~」というフレーズが頭の中で繰り返し聞こえてくる。実は7月は僕にとって少しストレスだ。結婚記念日と嫁さんの誕生月なのだ。そんな風にストレスに感じているご仁も世の中には少なからずいるだろうなぁと推測している。なぜストレスになるくらいになってしまったかというと。。。これまで何度もすっぽかしをしてしまって嫁さんの怒りを買ったからでした。なぜだか巡り合わせが悪いのか結婚してからかなりの確率で嫁さんの誕生日を一緒に過ごせない場合が多かった。出張のせいだ。この誕生日というのは曲者だ。男からすると誕生日のまさにその日じゃなくても、その日の近くの日ならいいんじゃね?的な思いがあるが、嫁さんに言わせると誕生日近辺での誕生日の代用はまったく意味をなさないらしい。困ったもんだ。聞くと、子供のころから両親から誕生日は特別な日だよ。一年でおまえのためのためにあるただひとつの日だよ。だから特別なんだよって教わって育ったらしい。確かに誕生日というのはその人のための一年でたったひとつの日だ。なのに、なんで一年の中でよりによってその日に出張で居ないわけ?と怒りまくることが続いたことがある。そうなるとその日を過ぎても一か月程度は機嫌が悪い。
同時に結婚記念日をそうだ。先週、「あっ、来週水曜日は接待で遅くなるよ」と言った瞬間だった。「水曜日は結婚記念日やんな、忘れてないと思うけど」とくぎを刺されてしまった。すぐに話題を変えた。はぁ~このストレスを大切にしよう 🙂

近所へお買い物

出かける時は手を繋いで 🙂

僕は出かける時は嫁さんと手をつないで一緒に歩く。今日も夕方から近所へ夕飯の買い出しに出かけた。マンションのエレベータを降りてショッピングモールの中で、いつものようにさりげなく嫁さんの手をとって歩き出す。ハンドバックを持っていない方へ自然と移動して手を繋ぐ。喧嘩のあとの仲直りのきっかけには有効だ。

今日は特に喧嘩もしていないし、イライラもしておらずごくごく平和な日曜日だ。歩きながらショッピングウィンドウにうつるボディの服の色をみて今年は何色が流行っているんやろなぁとたわいもない会話をしながら手をつないで歩く。のんびりとした1週間の終わりだ。明日からまた1週間、頑張ろう 🙂

低気圧のバカ

ご機嫌ナナメは低気圧のせい

昨日、帰宅すると夕飯の支度をしている嫁さんが「あぁ〜今日はイラついてるわ」と僕に聞こえるか聞こえないかの小さな声でボソッといった。続けて「朝観た目覚ましの今日の運勢も最下位やったしなぁ〜」そう言われると「あぁそうやったなぁ」と兎に角当たり障りのない返事しかできないではないか。下手におちゃらけて返事をして何度痛い目にあったかしれない。こう言う時はそっと機嫌を探るしかない。

夕飯のおかずはサケのカマ焼きをメインに煮込みと前日に余っていたミートソースを豆腐にかけてチーズをたっぷり乗せた焼いたやつだった。創作料理だ。お世辞抜きで言うが僕の嫁さんは料理は上手い。味付けも申し分なく、いつも大満足している。嫁さんはどちらかと言うと生魚のお刺身やエビ、カニ系が大好きだ。かと言って肉料理が嫌いという訳でもない。サケやブリのカマ焼は特に大好きだ。とても美味しく食べ終わって一緒に後片付けをしている時だった。嫁さんのカマ焼が少し残っていたことにゴミ箱に捨てる一瞬前に気づいた。が、とお皿の角度はすでにかなり斜めになっていてゴミ箱にそのまま落ちていってしまった。

洗い物を始めていた嫁さんが僕の「あっ」とい声に反応して振り向いた。「サケ捨てたで」と言うと「はぁ?明日のお昼にたべようと思ってとっておいたのに、何してんのよ」食べ物の恨みは恐ろしいと聞いたことがある。一気に怒り神道だ。「もぉぉどうしてくれるんよ、楽しみにしてたのに」延々と怒りにまかせた文句が続く。運悪くお風呂場の照明が切れていた。怒りついでの電球まで買いに行かされる羽目になってしまった。

朝からイラついているって言ったやろ、聞いてなかったんか!ホンマにもぉ〜腹立つわ!文字にはできない罵声が続く、目覚ましテレビの今日の運勢のせいじゃない、フィリピン沖で発生した台風の影響を受けた「低気圧」のせいだ。僕はそう信じている。嫁さんの低気圧が収まるまで耐えるしかない。

僕の嫁さんは買い物が大好きだ。

頭の中の値段のデータベースには本当に感心させられる。

僕の嫁さんは買い物をするのが大好きなんだなぁと思っている。前はさほどでもなく、買い物が好きだなぁっていう程度にしか認識していなかったんだけど、最近になって僕は「嫁さんはきっと買い物が大好きなんだろうなぁ~」って気づいたんだ。なにも最新のブランド物のバッグやアクセサリーを好んで買い求めるというのとはちょっと違う。日々の生活で使う消耗品や食材、それに調味料などなど、スーパーで買い物しているときはとにかく楽しそうに見える。楽しそうに見えるけどプンプンと文句を言っている。休みの日は僕も買い物に付き合わされる。理由は「運び屋」だ。要するに洗剤やシャンプー、食用油など重量がある消耗品を買うときは持ち手が必要なのだ。「あんたが居ないから買われへんかったら、安かったのに」といつも理不尽に責められる。
それにしても嫁さんの記憶力というか、その記憶力を元にした頭の中にあるデータベースは大したもんだといつも感心させられる。「あっ、このごま油、あっこのスーパーは幾らで売ってた。」から始まって、「これは消費期限が近いから安うなってんちゃう」といいながら裏面に記載の日付を確認して「なぁ~せやろ」と勝ち誇った顔で運び屋の僕のほうをドヤ顔でみるのである。また、自分が優位な位置にいる時はすこぶる機嫌がいいのだけど、買ったものと同じものが安く売られているのを発見したときの嘆く様子は可笑しくもあるが、可哀そうでもある。それがわずか数円単位の差であったら尚更だ。


嫁さんはとにかく歩く、歩いて歩いて足で稼ぐ。そしてずっとひとり言をいいながら商品をみて回る。独り言だと思って気を緩めてスマホでも見ていると「聞いてるやろ、んま、スマホばっかみて、何してるん」と文句を言ってくる。そして手前の商品を手に取って値段を確認しながら先にある別の商品を視野の入れていたりする。通りすがりに「あっ、これ安いやん」と瞬時に見極めるが「でもいらんわ、まだ家にあるし」といった具合だ。数百円の調味料やダイコン、人参、お魚など本当に吟味して数円でも安くと思ってくれている。それでいて、使うときは一気に気前よく使ってしまう。僕の奥さんはお金の使い方がキレイだと思う。その点、僕は性根から「せこい」、ついついケチってしまう性格らしい。時と場合によってお金の使い方にメリハリを付けられずに常にせこくなってしまう。自分でもこの性格が嫌なんだけど意識してないとついついセコクなってします。情けなくなってくる。先週の日曜日に二人でユニクロに行った。僕は真っ白のTシャツが欲しかった。嫁さんが「プラスジェイ」を勧めてくれた。まぁ楽しくお買い物が出来た。えっ?プラスジェイで何か痴話げんかでもあっただろうって?いえいえ、何事もなく楽しいショッピングでしたよ(汗

ウィークデーのビールを絶って

海岸沿いを二人で夜のお散歩

僕は少し前からウィークデーのビールを絶っている。毎晩、欠かさず缶ビールを2本、調子がいいとついつい3本目にも手を伸ばしていた。その後で白飯と一緒につまみで残ったおかずでお腹いっぱいになるまで食べていた。更にである。深夜間近というか就寝前にもちょこっとしたつまみでビールを飲むのを日課にしていた。そんな生活を続けていたのだけれど流石に身体に違和感を覚えるようになってきた。大好きだったビールが「美味しく感じなくなったのだ」 嫌、正確に言うと最初は間違いなく美味しく感じるのだけれど半分飲んだ後が美味しくなく感じてしまうのだ。嫁さんには言ってない。だって、めちゃ気にしてネットして調べてこうじゃないか?あれじゃないかと煩くなるのが分かっているからだ。僕のことを思ってのことだとわかっているけど「言わなかった」変わりにそぉ~っと「ちょっとビール控えようかな」と言ったら「そうしぃ、最近飲み過ぎって思ってたわ」 んで、ウィークデーは自宅ではビールを絶つことにしたのだった。ビールを絶って2カ月以上になるかな、確かに体調はよくなったように思う。けど、ビールの代わりに白飯をがっつり食べるようになったせいでお腹のでっぱりが目に見えて大きくなってきた。そこで二人で食後に歩くことにした。
ある日、食事の終わり際に嫁さんが「食べたら歩きに行こうかなぁ」
「えっ?」と聞くと
「最近、運動不足やし」
「歩くって?これから?」
「前は夜道は危ないから一緒に行くって言うてくれたのに。。。」
『確かに言ったことはある』そう思いながら
「いいで、行くか」
家の前から少し歩くと海岸線に沿って公園の脇が遊歩道になっている。夜10時を過ぎているというのに結構な人だ。隣で少し前を大きく腕を振って大股で歩く嫁さんが妙に可愛く見えた。昔よくこうして夜に歩いたなぁ~きっと嫁さんも同じように昔を思い出して歩きながらホンワカした気持ちになっているに違いない。約3kmのコースを少し早めに歩いて「37分間」、帰りはちょっと電車に乗って帰宅しました。お腹の出っ張りが少しでも小さくなりますように!
追記:今日は金曜日、ビール解禁日です:)

最近は機嫌がいいんです。

手をつなで散歩

どうしたんだろう?最近、機嫌がいいんです。相変わらず食器のしまい場所を覚えていなかったり、言われたことを聞き逃したりすると厳しい指摘は飛んでくるんですが、何故だかすぐにすっと普通に戻ってくれるんです。少し前に僕の誕生日にはちょっと前から気になって欲しいなぁって思っていた「ナイキ」のスニーカーを手紙付きでプレゼントしてくれました。めっちゃ嬉しかったんです。だって、プレゼントなんて全く想像もしてなかったし美味しい手料理でもてなしてくれるって、それで十分と僕的には思ってましたからね。そして誕生日の次の日にボソッと言ったんです。「ずっと気がかりだったことが終わった」って、その一言を聞いて僕は心の中で感謝したんです。「本当にありがとう」って、だって、気がかりな事を抱えて日々を送るのってすごくストレスじゃないですか?でしょ?ずっと僕の誕生日のプレゼントのことやどうやって喜ばそうかなぁとか、きっとずっと考えてくれていたんだろうなぁ〜って嫁さんのことを思ったんです。感謝しかないなぁって改めて思いましたよ。はい、

今日は土曜日にしてはちょっぴり早起きして家の周りを散歩しました。ちゃんと手をつないでね。近くのイタリアンレストランに行ってピザとカラマリ、それにケールとキヌアのサラダを昼食と兼用してゆっくり食べました。それからひと駅分を二人で歩いて散歩です。ちょっぴり体型を気にし始めが奥さんがダイエットを兼ねての散歩です。僕はニコニコしながら手をつないで一緒に歩きました。すっごく機嫌がいいんです。平和な土曜日です。

休日の朝は目覚ましは要らない!

スマホが勝手に

幸いなことに僕は今も嫁さんと一緒のベッドで寝てる。寝かせてもらっている。先週の土曜日の朝だった。リビングに置いてあったスマホの目覚ましが朝方になっているのはなんとなく覚えていた。横に寝ていた嫁さんが起きあがって少し大きな足音を響かせて音を消しにいったのも寝起きの僕の記憶のなかにかすかに残っていた。恐らく8時少し前だったんだろう。僕はそのスマホの目覚まし音に影響を受けることなく静かに眠れていた。

カーテンを透かして少し明るい日差しが差し込んでいるのがわかる。「起きようかなぁ」と少し迷いながらもこれ以上寝ると後でまた後悔するしと思いつつもダラダラと布団の中居ながらも、すでに横に嫁さんがいないことは認識していた。それから10分も経たずに僕は起きてリビングに向かった。

テーブルに座ってテレビを観ることもなくスマホをチェックしている嫁さんに向かって小さく「おはよう」と声をかけた。すると「なんで休みの日に目覚ましかけるんよ」「ほんま腹たつはっ」とおはようの返事もなく目が険しく光っている。
「へっ?」「かけてないで」
「8時前に鳴ってたやんけ」
「目覚ましかけてないけどなぁ」と小声で抵抗しながらトイレへ向かう僕の背中越しに「3回目やろ」と聞こえてきた。
「あぁきっとポケットの中で何かの拍子にセットされちゃったんだろうな」トイレの中でそう思った。確かに前にも同じことがあったことは覚えている。トイレを出てリビングに戻ると「ゆっくり寝ようと思ってたのに8時前に起こされて最悪やわ、んま、どうしてくれるんよ」怒り依然治らずだ。こんな時は無駄に説明して抵抗するのは逆効果だ。ただひたすらに声のトーンを変えて「ごめんよ」を繰り返すに限る。そんな休日の朝でした。

衝撃の一言

ゴールデンウィークの有田陶器市

福岡から佐賀県の有田までは車で2時間まではかからない。ある程度の土地勘はあるし、「9時前に家を出れば余裕でお昼前には着けるはずよ」とそんな話をしながらふたり車で出発した。ちょこちょこと家の周りの買い物には出かけることはあるが片道2時間近いドライブはちょっと久しぶりだ。ましてや嫁さんは自分が好きな食器が安く買えるという期待で目が輝いている。やたらと助手席から話しかけてくる。「コーヒーは飲まないわ、トイレ行きたくなるし」聞いてもいないのにそんな事を言っている。嬉しそうだ。

福岡から佐賀までは目的地にもよるが高速を使っても、一般道でもさほどストレスなく行くことができる。有田までは高速を使わずに北側のバイパスを使って行く方が便利で安く行くことができる。昔を懐かしむように僕が大好きだった「イーグルス」を聴きながらドライブする。僕もなんとなく楽しくなってくる。バイパスは唐津市を抜けて伊万里市を過ぎてあっと言う間に目的地の「有田」についた。幸いにも途中、渋滞もなく心配したトイレ休憩もすることなく無事に到着することができた。

会場のそばの駐車場を探り当てて車を停めた。
「お疲れちゃん」関西の女性はたまに言葉尻に「ちゃん」をつけて話す。僕の嫁さんが「ちゃん」を付けて話すときは確実に機嫌がいい時だ。
「はいよ。結構早く着いたなぁ」軽く答える。家の軒先に木製の台をひろげた上にたくさんの食器が色とりどりに並んでいる。少しして気づくといつのまにか人が増えている。一気に混みだした感じだ。そう思いながら歩いていく。嫁さんは道路の両脇をキョロキョロしながらとても楽しそうだ。そして立ち止まって気に入ったものを手にとって眺めて裏にある値段を確認しては、僕に「これは安いわ」「えぇ〜こんなするん」「あぁやっぱりな、いいなと思ったやつはやっぱりいい値段するな」と独り言なのか僕に話しかけているのか判断がつかない。そうしてぼちぼち歩いているうちに嫁さんがお茶碗を気に入ったらしかった。
「あぁこれいいわ、気に入ったわ。ねぇよくない?」確実に質問してきている。
「うん、いいんちゃう」と返事しても耳には届いていないようだ。
「すみません、これって同じやつ、2つありますぅ?」
「あ、はい、ありますよ」そう言って店番をしていた若手の陶芸家っぽいお兄ちゃんがたくさん並べてある中からもうひとつを探して嫁さんに渡してくれた。
「なぁよくない?これ」嫁さんはすっかり気に入った様子だ。
「まけてくれるんかなぁ?」嫁さんが小さな声で聞いてきた。ここは佐賀県だ。ホームではなくアウェイにいることは自覚しているようだ。
「聞いてみたら?」
「せやな」そう言うと
「おにいちゃん、これぇちょっとまけてくれる?」
「関西からですか?」すぐにバレてしまったようだ。
「はい、いいですよぉ〜」おにいちゃんが笑いながら答えると、そこからが関西人の本領発揮だ。スイッチが入ったようだ。
「もうちょっといける?」
「いやぁもともとお安くしているんでもう限界ですから」そんなやりとりが数分続いた時だった。嫁さんが
「ええやろ、うちらにおまけした分、次のお客さんからとったらええやん、なっ?」
お兄ちゃんが一瞬固まった。横で楽しく相槌をいれながら見ていた僕もその一言には流石に一瞬引いてしまった。結局、根負けしたお兄ちゃんから更にチョピリおまけしてもらって二人でその店を後にしたのだった。