ご機嫌ナナメは低気圧のせい
昨日、帰宅すると夕飯の支度をしている嫁さんが「あぁ〜今日はイラついてるわ」と僕に聞こえるか聞こえないかの小さな声でボソッといった。続けて「朝観た目覚ましの今日の運勢も最下位やったしなぁ〜」そう言われると「あぁそうやったなぁ」と兎に角当たり障りのない返事しかできないではないか。下手におちゃらけて返事をして何度痛い目にあったかしれない。こう言う時はそっと機嫌を探るしかない。
夕飯のおかずはサケのカマ焼きをメインに煮込みと前日に余っていたミートソースを豆腐にかけてチーズをたっぷり乗せた焼いたやつだった。創作料理だ。お世辞抜きで言うが僕の嫁さんは料理は上手い。味付けも申し分なく、いつも大満足している。嫁さんはどちらかと言うと生魚のお刺身やエビ、カニ系が大好きだ。かと言って肉料理が嫌いという訳でもない。サケやブリのカマ焼は特に大好きだ。とても美味しく食べ終わって一緒に後片付けをしている時だった。嫁さんのカマ焼が少し残っていたことにゴミ箱に捨てる一瞬前に気づいた。が、とお皿の角度はすでにかなり斜めになっていてゴミ箱にそのまま落ちていってしまった。
洗い物を始めていた嫁さんが僕の「あっ」とい声に反応して振り向いた。「サケ捨てたで」と言うと「はぁ?明日のお昼にたべようと思ってとっておいたのに、何してんのよ」食べ物の恨みは恐ろしいと聞いたことがある。一気に怒り神道だ。「もぉぉどうしてくれるんよ、楽しみにしてたのに」延々と怒りにまかせた文句が続く。運悪くお風呂場の照明が切れていた。怒りついでの電球まで買いに行かされる羽目になってしまった。
朝からイラついているって言ったやろ、聞いてなかったんか!ホンマにもぉ〜腹立つわ!文字にはできない罵声が続く、目覚ましテレビの今日の運勢のせいじゃない、フィリピン沖で発生した台風の影響を受けた「低気圧」のせいだ。僕はそう信じている。嫁さんの低気圧が収まるまで耐えるしかない。